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ゲキ×シネ、劇団☆新感線InoueKabukiShochiku-MIX朧の森に棲む鬼を観ました!

それはいつともしれぬ昔。そして、どこともしれぬ島国。
累々と重なる死人の山から、一人の男が現れる。
名をライ(市川染五郎)。
どんな嘘でも瞬時に仕立て上げるその「口先」と、弟分・キンタ(阿部サダヲ)の腕っぷしとを武器に、漂うように世の中を渡ってきた男。
野心に充ちた、その獣のような瞳は、自らの力でこの世にのし上がることだけを、ひたすら夢見ている。
そこは朧の森。
いにしえの神々が棲む、神秘の森──。
「かなえてあげようじゃないか。それにふさわしい男の望みなら」
突然ライの目の前に、この森の魔物たち──オボロが現れる。
ライの望み……それはこの国の王になること。
見返りにオボロたちが求めたものは……ライの命。
「おもしれえ」──ライは、その取引に乗った。
何処からか取り出した一本の剣を手渡しながら、オボロが言う。
「その舌先が動くように、その剣は動く」
「今からここに現れる男を殺しなさい」
「それが、あんたが王になる最初の一歩」
そうして、血塗られたライの戦いが始まった。間もなくライの前に現れたのは、エイアン国の将軍、ヤスマサだった。
この島国では、武力統一を狙うエイアン国と、それに抵抗するオーエ国との、長い戦争が続いていた。ヤスマサはエイアン一の武将、"四天王"の一人と称される名将。
だがライの手にしたオボロの剣は、瞬く間にヤスマサの身体を貫いた。
そこに現れる美しい女。名をシュテン(真木よう子)。
オーエ国を治めるシュテン党の党首だ。
どうやらヤスマサは、密かに敵国の将、シュテンと通じ、エイアン国王を裏切ろうとしていたらしい。
とっさの機転でそれを察したライは、自らが本当のヤスマサだと言い張る。
信用したシュテンは、共に同盟の証を交わそうと申し出た。
「血人形の契り」──それは決して裏切ることの許されない魔の誓いだった……。
数日後、エイアン国の都。ラジョウと呼ばれる暗黒街で、検非違使の長・ツナ(秋山菜津子)による盗賊狩りが行われている。
女ながらに、"エイアン四天王"の一人に名を連ねるツナ、ラジョウを仕切る男に、盗賊を差し出せと詰め寄る。
傲然と笑みを浮かべるその男、名前をマダレ(古田新太)。
盗賊たちを束ねる大悪党との噂が絶えぬ男……。
その騒動を見ていたライ、金を釣り餌に、すぐさまマダレと手を組んだ……。
エイアン国の宮廷内。
ヤスマサ将軍がオーエ国との戦いに敗れ死亡したとの報が入り、国王・イチノオオキミ(田山涼成)は悲嘆に暮れる。
そんな王を慰める、愛人のシキブ(高田聖子)。
そこに"エイアン四天王"の残る三人が駆けつける。
ウラベ(粟根まこと)、サダミツ(小須田康人)、そしてツナ。
イチノオオキミは、ヤスマサ亡き後、この三人に国の存亡を託すしかない。
宮廷から出てくるツナ。その眼前にライが現れる。
ヤスマサ軍唯一の生き残りとして、将軍の最期の様子を伝えに来た……。
ライはそう偽って、ツナに取り入っていた。
「我が愛する妻の命、必ず守り通してくれ」
ヤスマサからそう命ぜられたと切々と語るライに、ツナは次第に心開いていく。
彼女は、亡きヤスマサの妻だった。
その一方でライは、同じようにありとあらゆる甘言を弄し、シキブの心と体をも虜にする。
シキブは国王の愛人でありながら、ヤスマサ将軍とも密かに情を交わしていたのだった。
ゆっくりと、しかし着実に、エイアン国の中枢へと食い込んでいくライ。
そんな動きに"四天王"の一人、サダミツが不審を抱く。
そしてある日、ライと、それを重用するツナをも失脚させようと一計を案じる。
が、その策を逆手に取ったライ、瞬く間にサダミツを退け、ついに"四天王"の一角に食い込む。
朧の森の一匹の汚れた野良犬が、今、エイアン国の将軍へと上り詰めた。
だがその舌先と野心は、一刻も止まることを知らない。
「エイアンの都も、オーエ国もみんな、オレの舌と剣で血の色に染め上げてやらあ!」
次に陥れようと狙いを定めたのは……オーエ国の美しき将、シュテンだ。
果たして、ライの飽くなき野望の行方は──?
そしてその血塗られた夢の先に、ライが見るものとは──?

人間の欲望が埋めく、艶めかしくも悲しいお話でした。

上演が始まる前に、主演市川染五郎による挨拶が劇場内に流れました笑 吃驚した。上演前、幕間、終演後に流れたんだけど最後締める時に「あなたの染五郎でした☆」で締めたの面白かったな。そう言えばこんなキャラだったなあ、て笑
そんな染ちゃんが大活躍の舞台です。

冒頭の朧の森で、そこに住まう神・オボロ(秋山奈津子、高田聖子、真木よう子)が出てきて歌い出した時に、どうなるのか、と思ってしまったのは私だけだろうか。歌うのは良いけど、セットとかが凄くて神秘的なのにチープに見えて。いやでも秋山さん歌上手くて吃驚した。聖子さんは言わずもがな。真木よう子は・・・残念でした。全体的にも残念だったんだけど。綺麗なんだけどね。

市川染五郎さんて本当に歌舞伎役者なんだなと実感しました。普通に話すときは台詞回しが若干「を?」って感じる所があって。でもなんでかな〜と考えたら歌舞伎での話し方なんだなと気付いた。長台詞が多くて息を吐く暇もないなかで話すにはあの話し方になってしまうのかな。それともいのうえ歌舞伎上での演出なのか・・・。歌舞伎役者らしく、また新橋演舞場という舞台でもあったので、花道での退場の仕方が歌舞伎ならではの去り方でした。飛び六方して去ったり、(さすが高麗屋!)手を広げて着物の裾を靡かせて走り去る姿とかも。(説明し難いけど、よく追手を追う役の人が追い掛けてく時に観るような去り方)思わず「高麗屋!」と叫びたくなります笑 見得切ったりもしてたからね・・。声の出し方も歌舞伎役者ならでは。立ち回りは美しいし、着物姿も似合う事似合う事w染ちゃんえろいな〜と全体見てて思いますた。艶めかしい。

阿部サダヲ!サダヲ!!お調子者で健気で純粋で良い奴なんだけど、ライに良いように使われる姿に涙涙。ライに裏切られてしまったときにはもう涙涙。「サダヲーーーーーー!」て叫びたくなる。殺陣上手いし歌上手いし面白い。のにシャイな中の人。あの人が舞台で見せているものは一体何だろうかと本気で思う。あれほど、普段演じる役と中身にギャップがある人っていないよね。笑わせていただきました。サダヲいなかったら重すぎてしんどかっただろうな〜と思います。今回は笑わせるし泣かせてくれます。そんなサダヲが好きだ!

我らが古田新太・・・てっきり端役のやられ役で、死亡フラグ立ってるから早々にいなくなると思いきや最後に全部かっさらいます笑 漢古田新太見せてくれます。どしっとドス聞かせて構えたやくざのボス。古田新太がいると舞台の雰囲気も変わります。珍しく真面目な役なのかなと思いきや、シリアスで緊迫したシーンで笑わせてきたり。

秋山菜津子・・・上手すぎる。歌も演技も上手いなんて・・。初めて名前を聞いたけど、どこかで見たことあるような・・。悪女メイクなんだけど、良い奴役笑 正義のヒーロー!いや兎に角上手いの一言に尽きます。ライの本性を知った時のあの啖呵切ったような演技がたまらない・・!

聖子さんは勿論素敵すぎます。基本的に面白いんだけど、シリアスなシーンになった時のあのふと見せる色気と冷たい目がたまらなく好きだ!姫役なんて嘘だろうと思ってたんだけどな・・・w

兎に角セットと演出が凄かった。終盤見せ場では本物を水を使っての演出。雨を降らすのも本物。滝と川のセットもあってそこで主人公ライ最後の立ち回りは本当に圧巻。染五郎凄いです。瀕死で切羽詰まった中で生き抜こうともがき苦しみながらの気迫迫った姿に息をのむのも忘れる。最後見得切って死んだの鳥肌もんでした。いやでも本当セット凄い。あれカテコで出てくる時どうしてたのかな・・・。てかびしょびしょだろうに舞台。最後はカテコでの流し目染五郎で終わりました。格好良すぎる・・・笑

最近漸く新感線のレパートリーの種類が分った。いのうえ歌舞伎は基本的にシリアスなのね。よしよし。RXが生バンド有で、ロック調。あと何があるんだろう・・。でも本当新感線最高だ〜!映画館で1800円観れるのは本当に贅沢だと思う。次はSHIROだっけ?髑髏城の七人?メタルマクベス観たいんだけどどこかで上演しないかな。