吉例京都顔見世 勘九郎襲名

京都南座で興行されている吉例顔見世 勘九郎襲名を観ました。

第一 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
   五段目  山崎街道鉄砲渡しの場
        同    二つ玉の場
   六段目  与市兵衛内勘平腹切の場

             早野勘平       仁左衛門
            女房おかる       時 蔵
             斧定九郎       橋之助
            千崎弥五郎       愛之助
             母おかや       竹三郎
           一文字屋お才       秀太郎
           不破数右衛門       左團次


第二 六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
                   勘太郎改め勘九郎
                        幹部俳優出演


第三 新歌舞伎十八番の内 船弁慶(ふなべんけい)
    静御前/新中納言平知盛の霊  勘太郎改め勘九郎
            武蔵坊弁慶       團十郎
             舟子岩作       扇 雀
             同 浪蔵       七之助
             亀井六郎       男女蔵
             片岡八郎       壱太郎
             伊勢三郎       新 悟
             駿河次郎       薪 車
           舟長三保太夫       左團次
              源義経       藤十郎


第四 関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)
   稲川内より角力場まで

            稲川次郎吉       翫 雀
            女房おとわ       孝太郎
           北野屋七兵衛       薪 車
         鉄ヶ嶽陀多右衛門       橋之助

勘三郎さんが亡くなる前にチケットを取っていて、奇しくもこのような結果となってしまった京都顔見世。口上の席では、何か客席も固唾をのむような、緊張感のある客席となっていて、やはりすすり泣く声も聞こえました。支える幹部俳優はなんとか和ませようと、辛い思いをさせないようにしようと一所懸命で、そして七之助勘九郎はぞれぞれの使命を全うしようと必死な様子でした。勘九郎は座頭としての器と言うか、貫禄といいますか、明らかにこれまでとは違う中村屋を引っ張っていく人物になったなという印象でした。そしてこの場で、勘三郎はいないんだなという寂しさを改めて感じました。

我當さんがとても気になる・・・去年からずっとふらふらな様子だが・・・。お辞儀する時もバタッバタッって感じで、重力に任せて動いてる様な・・・大丈夫かしら・・・。仁左衛門さんもやはり最近感じていた声の張りとかもなくて・・無理なさらないで欲しいけど・・・働かされるのよねえ・・・。

まだ勘三郎の死を乗り越えられなくて、でも考えたら乗り越えたら駄目なのかもしれない。過去の人にしたくないと私は思っているのでそのままとどめておきたいです。