君たちはいつだってあの場所で待っている

ついに、東京ディズニーリゾートに新ヘッド導入決定。

いつかは来るとは思っていた。けど、それはタイミングとして2020年かなと勝手に想像していました。(新エリアオープン、ワンマン終了、時代の区切りとして)でもそれより1年早く導入。まぁ確かに35周年終わりと新エリアオープン前の狭間の年ってあり得るなと今なら思います。東京だけが変わらない、なんてありえない。ましてやディズニーのアイコンであるミッキーマウスとミニーマウスだ。ほかのキャラクターとは扱いが全く違う。

2月28日、公式からニュールックとしてイースターショーのミッキーとミニーの写真が公開され、一気に世の中を駆け巡りました。ヤフーニューストップも飾りました。リハーサルで顔がばれることは避けなければならないことだし、日本での熱狂ぶりを見ると、これが最善策。

私は、仕事が手に付かなくて、呆然として、そして泣いた。帰ろうかと思うくらいに。会社の隣の席の人に心境を色々吐露したり、ランチタイムに大騒ぎして嘆いたり。その時にドラえもんがリニューアルしたときと同じなんだと気付かされた(でもまあそれでもドラえもんは可愛いし、声は別に変じゃないしセリフ聞こえるしちゃんとしていた)どうしようどうしようと悩んで、色々喚いていたら「会いに行くべき。後悔するよ?」と言われて、決心。


3月5日、急遽舞浜へ。

ランドかシーか、と悩み、ランドはミニーちゃんに会えない可能性のほうが高いのでシーへ。(私にはこの1日しかなかったから。)プラザに9時すぎに入ったら、すでにプラザグリは午前の部ラインカット。12時30分回がご案内されているくらいでした。トレイルもミッキーは110分、ミニーは80分。ああ、みんな別れを告げにきている、一部の空間だけがいつもと違う様子で落ち着かない雰囲気でした。それはゲストだけでなく、なんとなくキャストさんも。

私は、すぐに並ぶ決心がつかなくて。そもそもここまで来ても、新幹線の中でも、行ったら後悔するんじゃないか、最悪に終わってしまうんじゃないか、行ったら認めることになるんじゃないか、と色々悩み続けてのイン。もうぐるぐる悩みながら悩みながら、行きたい、けど行けない・・・ともうメンタル最悪な状態。とりあえずいつもの待ち時間のグーフィーで気持ちを落ち着けようと並びました。

途中ミニーちゃんが見える場所に差し掛かって、この目にしっかりミニーちゃんを焼き付けよう、と思って眺めていたら、すこし暇ができたミニーちゃんが自身のQラインに向かって手を振っていて、そのあとグーフィーの列のほうにも手を振ってくれました。間が空くなんて珍しいなあとか思いながら手を振り返すと、ミニーが私を見て、「グーフィーに会ったら、そのままぐるっと回って私に会いに来てね!」と声を掛けてくれたの!思わずうなずいて、行くね!とサムズアップしたんだけど、びっくりしてドキドキして。並べない私に向かって声かけてくれて、すごくうれしかったです。もしかしたら私じゃないかもしれないけれど、でも一押しになる言葉で、ああいかなきゃと思えた。


でも、やっぱりすぐには行けなくて。並べなくて。とりあえずBBB初回を良い席で観よう!と思って2時間半待ちました。笑 こんなに待ったの初めて。暑かった。

ミッキー、最高のミッキーでした。こんなにもテンションの高いBBBキャスト陣を初めて見た。ほんとうに、顔変わるの悲しくなるくらいにパーフェクトミッキーマウスを見せつけられてしまった。

♪ It Don't Mean a Thing
ミッキーのハイキックがおでこまで当たるし、ステージセンター前に出てきたときはプロポーズポーズに蝶ネクタイをアピール。ターンの際の足裁きが美しすぎた。フェッテターン開始のときのあの足さばきで感動。
♪Sing,Sing,Sing
ドラム叩きの拍が多く、対決も拍ずらしやカウント外しがあってバックのドラムついていけず。タップシーンに移るときも指差しジャンプでアピール。あとタップの時のドラムがいつもと違った。最後のキメはハイキックからのゲッダン。
♪フィナーレ
なぜかデイジーと仲が良いミッキー。良いの?そしてドラムに戻ったらミニーとキスしていてそれが美しかった。


BBB見終わったら、約束を果たそうとトレイルへ。並ぶと60分待ち。でも並びます。ミニーちゃんに会うために来たから。

お迎えをしてくれたときに、「午前中にミニーちゃんに会いに来て!って言われたから来たよ!遅くなってごめんね」と(一応)言ったところ「覚えてる!あそこ(トレグのQライン)からでしょ!!」と答えてくれたの!!!!!もうね、いろんな感情が爆発して、頭真っ白になって、そしてぎゅっとハグしてくれたミニーちゃんにもう震える声で「ありがとう」っていうのが精いっぱいでした。わたしがどんな思いで来たかなんてたぶん知らないだろうし、ミニーちゃんが声を掛けてくれなければ私はこの列に並ぶことができなかったと思うし、私が本当に最後と腹をくくって会いに来たこの日に、こんな出来事が起こるなんて思ってもみなくて。
(正直なところ、話したところで聞き流されるか、嬉しいわ、っていうくらいで終わるだろうなと思っていたから予想外でした)

そのまま撮影に入り、カメラマンの撮影はツーショット。撮り終わったな、と思ったけど、ミニーちゃんが一向に動かない。あれ?ミニーちゃん?ってたぶん声が出ていたと思う。そうしたらふふっとこっちを見たので、そのままワンショをお願いしてさよならを・・・と思ったらループして!と言われました。笑 ええええってなるし、めっちゃお願いポーズされちゃうし、でも今日私はミッキーに会う・・・とかいろいろ考えて目を見つめて・・・頑張って来るね。と、そしてまたね。と言って後に。

そのままトレイル横のベンチでフォトキーを確認したところ、写真は20枚近くで、しかも全部ミニーちゃんの顔がばっちり入っている(私がすべて背中向いている)写真ばかり。しかもツーショ撮ったあとの動かなかった瞬間は、もう1枚正面向きの写真が撮影されていました。
これは本当に泣いた。嬉しいという気持ちと同時に、ああ、ここも変わるんだなと確信を持ってしまった。最後だ。本当に最後なんだと改めて思い知りました。ミニーちゃん。大好きです。大好き。本当に。本当にありがとう。どれだけ言葉をかけても足りないくらいに心から感謝しています。ありがとう。ビジネスでも構わない。金儲けのチャンスかもしれない。それでも、今まで一切合切こんなことなかったのにこの3月に入って初めてこんなことが起こった。それだけでもう十分。カメラさんも、こんなヲタクの気持ちを汲み取ってくれてありがとうございました。心からお礼を申し上げます。


そのままの勢いでミッキーに並びました。100分。途中でミッキーとの思い出が走馬灯のようによみがえり、泣きそうになりながら並びました。マイアニできて良かったな、とかシェフミッキー予約して良かったな、とか。ルアウショーも昼夜両方行けたし、ミキカンもたくさん通ったけど先月の予約手放さなければ良かったな。ワンマン4列目で観れたし、BBBも3列目で観れた。イツクリ抽選当たった。スプーキーBOO、ミキポジで見てよかったな。でもイースターとヴィラワは何でミキ広とかリド行かなかったんだろうとか。なんでグーフィーばかり追いかけてしまったんだろう、とか。(本当にごめんグーフィー。あんなに色々もてなしてくれたのに)後悔ばかりがあとから思い浮かんでは消えて。この少ない中でこれだけたくさん思い出ができていることに、私のこの数年の行動は間違いではなかった。通ってよかったと。遠くから通えてよかった。

いざ、となり、ミッキーに思わず「ミッキーに会いたくて新幹線飛び乗って来たよ」って伝えてしまった。事実だし。嬉しそうにしてくれて、どっひゃーって感じで。諸々撮影後、また4月に来るねって言ったら手をつないでじっとこっちを見てうなづいてくれたのね。その顔を見て、「ああ、ミッキーたちはずっとここで変わらずに私たちを待っていてくれるんだ」ということに気づかされた。ほんっとうにはっと気付かされた。

すっかり大事なことを忘れていた。ミッキーもミニーも生きていることを。

アナハイムで、初めてミッキーと会ったときはすでに新しい姿でした。グーフィーズキッチンでなぜかグーフィーの撮影場所にいたミッキーマウス。遠くから見えて、「ああ本当にあの顔なんだな」って思って撮影にいったら、いきなり持っていたダウンタウンディズニーで買った品を奪って逃げていって。笑 追いかけて追いかけてぐるぐるあの場所を回って。まわりのゲストもキャストさんもにこにこ笑ってて。初めてアメリカに行って、初めての一人旅、初めてまともに外国人と接するとあって物凄くナーバスになっていたところで、いきなり会ったミッキーがいきなりそんなことしだして、驚いたし、あととても落ち着けたのね。ああたのしいって、来てよかった、温かく迎えてくれたって。(たぶん暇していたところに日本人が来たから遊んだだけなんだろうけど)知らない土地だけど、知っている人がいる安心感、それがミッキーマウスだということ。ミッキーが”Your Pal"としている意味を身をもって知ったというか、体験したというか。それを思い出したのね。

魂があるから、それは何があっても彼らの魂は変わらないから、きっと彼らは明日も明後日も、4月からも、10年後、20年後...永遠に私たちを暖かく迎えてくれる。楽しませてくれる。私が嫌だと思っていることは副次的要素で杞憂なことである、と。きっと。

でもやっぱり、今の顔に対する愛着が強いし、そもそも新しい顔はデザインとしてどうなんだとは思い続けている。考えたアメリカ人消えてしまえ!とも、やっぱり不細工だよ!とも。でもそれでも私はミッキーとミニーを嫌いになることはないし、なれない。だって大好きだから。こんなさもしい女を温かく迎えてくれるから。あの顔でも冷たかったら嫌いになっていたから。

大事なことをころっとすっかり忘れていて、本当にこの日会ってそれを知って、この日本当に来てよかったと心から思えた。あの時迷っていかなければ、きっとずっと嫌いだと思い込んでミッキーとミニーに会いに行けなくなっていたと思う。ずっと恨み節叩いてたと思う。

今の顔が好きです。でも、それだけじゃないってこと、気づけただけでも良かった。

ミッキーがオンザシーで、どんな未来が待っているのか、楽しみだねって言っていて、切なくもなったけど、でもその通りで。 もうすぐ春が来る、ちょっと切なくなってしまったけど。未来は嫌でも来る。同じように、平等に。受け入れられないままになる人もいるけれど、それは仕方のないこと。でもそれでも、ミッキーとミニーはパークで私たちゲストが来るのを待っていてくれる。そして以前と変わらずに暖かく迎えてくれる。それだけはどこか心の片隅で思っていて良いのかなと思います。


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ミッキー、ミニー、気づかせてくれてありがとう。また、会いに行きます。必ず。4月に。